【個人事業・副業】屋号が決まらない人におススメ! ネーミング発想に超役立つ『常用字解』(白川静著)活用法
こんにちは、Umekoです。
出版関係で30年働いた編集者です。
60歳からブログをスタート、個人事業にもチャレンジしています。
ひとりビジネスを始めるとき、頭を悩ませるのが屋号ですよね。
個人事業や副業でも、屋号を決める必要がありますよね。
「これだ!」と思った屋号がすでに使われていたり、類似した名前があったり…。
トラブルを避けるために、同業種での同一や類似の屋号はやめておきたいと思うと凝り過ぎたネーミングになってしまったり…。
気づけば屋号迷子の無限ループに陥ってしまった!
そんな方もいらっしゃるのではないでしょうか。

私も屋号を決めるまでに、ずいぶん苦労したよ。
一度決めた屋号をあとから変えるとなると大変です。
長く使い続けられる屋号にしたいですよね。
そこで、今回の記事では、屋号のネーミング発想に役立つ『常用字解』(白川静著・平凡社)の活用法を紹介します。
この記事で紹介する『常用字解』(白川静著・平凡社)は、以下のリンクからご購入いただけます。
屋号迷子になったとき、白川静博士の『常用字解』に出合った
私が屋号を決めるまでの体験談をご紹介します。
ポストイットを使って、屋号のアイデア出しをしてみた
屋号には、ローマ字やカタカナではなく、温かみのある日本語にしたいと考えていました。
当初、使いたいと考えていた屋号は類似が多いことがわかり、別の屋号に変えたいと思ったんです。
それで、屋号のアイデア出しをやりました。
アイデアに行き詰まり、国語辞典や類語辞典、英語の辞書や古語辞典などにもヒントを求めました。
さらには、英語の屋号を考えたり、フランス語風にしてみたり、雅な古語にしてみたり……。
けれど、新しいアイデアが湧きません。そしてだんだんとドツボにはまってしまったんです。
それで、当初考えていた屋号を意味単位で自分なりに分解してみることにしました。
例えば「生きる」→「楽しい」「喜び」「幸」、というような感じです。
それらを連想ゲームのように分解したり組み合わせたりして、造語してみたわけです。
それから、屋号候補をポストイットに書いて、大きな模造紙に貼りました。
それらを眺めて、
・ピンときたものに〇
・ダメなものには×
・保留には△
すごくいいものには◎をつけて取捨選択を繰り返しました。
優先順位の高いものを中央に並べ、低いものを端に寄せました。
これを毎日繰り返して、とにかく大量にアイデア出しをしていきました。
「国語辞典」や「類語辞典」で言葉を探しましたが、具体的な漢字が決まりません。
国語辞典や漢和辞典を何冊もめくり、キーワードを書き出し、言葉を組み合わせる日々。
数百もの候補を考えましたが、どれもピンとこない。
複雑になりすぎて、どんどん「屋号迷子」に陥ってしまいました。
そんなときに出会ったのが、白川静博士の『常用字解』だったのです。
私はこの本に出会い、屋号に使う文字に込められた意味や歴史を知ることが、どれほど重要かを教えてもらいました。
『常用字解』(白川静著)とは?
白川静先生は古代漢字学研究の第一人者で、漢字博士といわれています。
「白川静先生はどのような人?」(立命館大学Webサイト)
https://www.ritsumei.ac.jp/rs/shirakawa_shizuka/biography/home/
『字統』『字訓』『字通』(いずれも平凡社)の字書三部作で知られています。
『常用字解 [第二版]』は、白川静さんが常用漢字をわかりやすく解説した本です。
文字の構造によって字源を解説してあります。
漢字の形とその意味を知ることができる大変に貴重な字書です。
見出し語について、甲骨文字などの古い文字も掲載されています。
甲骨文字とはカメの甲、獣の骨などに刻まれた中国殷(いん)時代の象形文字で、漢字の原初の形を示すと考えられているものです。
甲骨文字(東京大学総合研究博物館 デジタルミュージアム)
https://umdb.um.u-tokyo.ac.jp/DPastExh/Publish_db/1997DM/DM_CD/DM_CONT/KOKOTSU/HOME.HTM
字形についてのわかりやすい[解説]、
見出し語を使用する代表的な語彙、その意味・内容のある[用例]
などがコンパクトに掲載されています。
漢字博士の白川静先生の言葉に魂が震えた
『常用字解』の最新版は第二版ですが、私が持っているのは今からずいぶん前に購入したので、第一版(2003年初版)です。
書店で見たとき、装丁と造本、紙の手触りまでもがとてもすてきで、「これは買い!」と迷わずゲットしたんです。
この冒頭に掲げられた白川先生の言葉に脳に激震が走りました。
少し長くなりますが、紹介させてください。
戦後のわが国の国語政策は、漢字の字数とその音訓の用法を制限するという、誤った方向をもって出発した。
わずかに千八百五十字の漢字と、その限られた音訓とによって、国民のことばの生活をすべて規制しかねないものであり、それが直ちに伝統的な文化との断絶に連なるものであることは、容易に予想することができたはずである。
政府の「常用漢字表」の告示から50余年を経た今では、その結果はまことに明らかである。(中略)わが国の分化の継承の上からも、容易ならぬ事態というべきであろう。
(中略)
最初の文字制限が、「当用漢字表」の内閣告示という形式で発表されたのは、一九四六(昭和二一)年11月のことであった。敗戦後間もないころ、わが国を占領した連合軍が、その統治の便宜ということもあって、漢字の制限・廃止を日本政府に求めてきたのに端を発するものであった。いわば占領政策上の便宜からの要求であり、そこには何らの文化的考慮をも含むものではなかった。
(中略)
一九八一(昭和56)年、「当用漢字表」に代わって「常用漢字表」が内閣告示として発表され、字数は百字近く増えて千九百四十五字になったが、漢字の知識は、一般的にはこの常用漢字の範囲を出ることがないと思われる。
『常用字解』(白川静著/平凡社)
日本人が古の時代より継承してきた日本語の奥深さ、語の幅広さを知りたいと思いました。
AI時代は、サクッと効率的に答えを導き出すことができます。
けれど、日本語の深さを知り学ぶことによって、どのような時代であっても突き抜けたオリジナリティーが出せるように感じ、ワクワクしてきました。
『常用字解』を使って造語するには?
私は心の力がわいてくるような屋号にしたいと思っていました。
心の力がわいてくる、それを漢字で表すとなんだろう?
「笑顔になるな!」と思いました。
そこで、『常用字解』で「笑」をひいてみました。
解説を一部、ご紹介しましょう。
象形。もとの字形はないが、巫女(ふじょ)(神に仕えて紙のお告げを人に告げる女。みこ)が両手をあげ、身をくねらせて舞いおどる形。
『常用字解』(白川静著/平凡社)
神に訴えようとするとき、笑いながらおどり、神を楽しませようとする様子を笑といい、「わらう、ほほえむ」の意味となる。
(中略)
笑をしょう(土器のかんむりに天の文字)(*1)・咲に作ることもあったが、咲は花が「さく」の意味に使われるようになった。
「竹かんむりの下の夭(よう)(くねらす)」は「人が頭を傾け、身をくねらせて舞う形」だということなんです。身をくねらせて舞うのが、神がかりの状態にある巫女の形であると似ているということなんですね。
なるほど!居酒屋さんに「笑」を使っている屋号が多いのも、納得がいきいます。
「笑」の解説を読んで、「咲」という字は、わらう意味でもあったんだ!と感動して、早速「咲」も引いてみました。
(前略)咲は古い用例はなく、もとの字は笑で、「わらう」の意味であった。
『常用字解』(白川静著/平凡社)
(中略)
花がひらくことを、古くは花開(さ)く、花披(さ)くといったが、花咲(さ)くのように咲を「さく」の意味に使うようになったのは、花の開く様子を人の口もとのほころびる様子にたとえたのであろう。
なんと美しい解説でしょうか。
人の微笑みを、花が開くときの美しさやワクワク、温かい気持ちでたとえている。
言葉の奥深さやそこに込められた古来からの日本人の思いを感じます。
「咲」という漢字と、美、喜、生、など、他の字を組み合わせれば、自分らしい造語をつくることもできます。
ぜひ、気になる語を『常用字解』(白川静著)でひいてみてください。
きっと、新しい発見が得られるかと思います。
まとめ
今回の記事では「【個人事業・副業】屋号が決まらない人におススメ! ネーミング発想に超役立つ『常用字解』(白川静著)活用法」について紹介しました。
屋号は、これから一緒に歩んでいく「相棒」のような存在です。
「これだ!」と思える屋号が決まれば、やる気も自然とわいてくるものです。
ぜひ、白川静博士の『常用字解』を片手に、楽しみながら「一生ものの名前」を探してみてください。
ちなみに、「屋号」をつける3つのメリットと注意点についてはこちらで詳しく書いています。

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